線路沿いの地面や、側溝などからリリリリリリ……と間断なく鳴いているコオロギ。街中でも聞くことができます。一定の速さで鳴き続け、一度鳴き止んでもすぐに鳴き始めるので切れ目がなかなかわかりません。ほかのコオロギの仲間とくらべると、群れずに単独で鳴いていることが多い印象です。
線路沿いの地面や、側溝などからリリリリリリ……と間断なく鳴いているコオロギ。街中でも聞くことができます。一定の速さで鳴き続け、一度鳴き止んでもすぐに鳴き始めるので切れ目がなかなかわかりません。ほかのコオロギの仲間とくらべると、群れずに単独で鳴いていることが多い印象です。
さまざまな場所で、シオカラトンボがよく見られた夏の時期が終わりはじめると「赤とんぼ」の季節になっていきます。
「赤とんぼ」と言われて思い浮かべるのは、アキアカネとナツアカネの2種ではないでしょうか。見た目はとても似ています。頭部や胸部まで赤く染まるのがナツアカネ(上の写真)。腹部だけ赤くなるのがアキアカネ(下の写真)です。ですが個体差があるので、正確に調べるには捕まえてみる必要があります。
夏にしばしば見られる「赤とんぼ」の多くは未成熟の個体で、黄色い体をしています。この時期は特徴である胸部の模様などが見やすいです。次の写真は、ナツアカネやアキアカネよりも少し小さな「赤とんぼ」です。
マイコアカネは複雑な虎柄模様の胸部をしています。多くのトンボはこの部分に特徴が現れるので、図鑑をよく見てみる必要があります。
マユタテアカネは、胸部の模様がうすいです。
ほかにも、小さい「赤とんぼ」には、ヒメアカネなどがいます。
コノシメトンボは、ナツアカネやアキアカネと近いサイズの「赤とんぼ」です。マイコアカネに模様の雰囲気が似ていますが、翅の先端に黒斑が入ります。
これらのトンボは秋にかけて成熟し、赤い体になります。
「赤とんぼ」といえば、地域によってはこの種を指すのが、ウスバキトンボです。夏から秋にかけて群れて飛んでいるのを見かけますが、なかなか止まりません。多くは黄色い体をしていますが、腹部を赤くする個体もあり、ナツアカネやアキアカネと大きさもよく似ています。特徴は、胸部の模様がほとんどないこと、翅のふちに入る小さな四角い斑が黄色いことです。上の写真は全身が黄色、下の写真は腹部が赤みを帯びています。
「赤とんぼ」の種類はこのほかにもたくさんいます。また、ショウジョウトンボは一年を通じてよく見られる赤いトンボです。種の見分け方、雌雄の違い、生息場所など、より詳しく知りたい方は、ぜひ図鑑で調べてみてください。
市街地などで樹上からリーリーリーとしきりに鳴く音が聞こえてきます。その存在感は大きく、多数生息している場所ではほかの虫の音は埋もれてしまいます。一頭だけでも大きな音を出すので、鳴いているとすぐにわかります。ですが生活圏が樹上なので、周りに木などがない広い田などの場所では聞こえません。うしろでリリリリリリ、と鳴いているのはハラオカメコオロギです。
どこででもよく聞ける鳴く音のひとつ、エンマコオロギ。草むらや分離帯などから聞こえてきます。エンマコオロギは高いところでは生活しないので、鳴いているのは土のある地面。コロコロリーという聞きなしで知られます。街中にいるコオロギの仲間は一律に鳴くものが多い気がしますが、エンマコオロギは鳴く音に緩急があり一度覚えるとすぐにわかります。
8月も半ばを過ぎ、写真の線路沿いでは日没とともにしきりと虫たちが鳴き始めています。録音からは、さて何種類の鳴く虫の音が聞こえるでしょうか。ぜひ耳を澄まして聞いてみてください。録音時間は約8分、ファイルサイズは約15MBです。聞こえた虫の音の解説をしていますので、聞いた後にリンクをクリックしてご覧ください。
愛知・知多半島の写真を紹介する「in the pen.」。8月に撮影したものです。次回は9月上旬掲載予定です。
以下のリンクをクリックするとPDFファイルが開きます。ファイルの転載はお断りしておりますが、個人で楽しむ場合はご自由に印刷してください。(ファイルサイズ:約4MB)
秋の七草に数えられるクズ。よく茂って鉄道の法面やフェンスなどを広く覆い、夏から秋にかけて大柄な赤紫色の花を咲かせる。根からつくられるくず粉は、くずきりやくずもちの原料。暑さをしのぐ涼し気な食べものとなる。クズの花が終わるころ、葉の陰で鳴く虫たちが翅を震わせ、きれいな音を月夜に響かせる。
キツネノマゴ科。夏場、草むらをよく見るとぺろんと舌を出したような赤紫色の花を見かける。とても小さいので見過ごしがちだが、群生する場所では赤紫色が草の上で点点としてきれい。名前の由来はわかっていないが、「狐の馬子」だとしたら馬子に化けた狐が、荷物をもって逃げる時に「あっかんべー」をしている姿から来たのかもしれない。
愛知・知多半島の写真を紹介する「in the pen.」。6月に撮影したものです。
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愛知・知多半島の自然写真を紹介する「in the pen.」を掲載しました。7月に撮影したものです。
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