秋の鳴く虫・解説

 

何種類の虫の音が聞き取れましたか?

こちらでは録音時に聞いた感想と種類を解説しています。ですが、鳴く音はその種類の虫がいる判断材料になりますが、虫たちは季節や繁殖時期などによって鳴き方が変化します。ひとつの目安として読んでいただければと思います。

 

まず、冒頭からしきりとガシャガシャ聞こえてくるのはタイワンクツワムシ。最初にジャ、ジャ、ジャ、と鳴きだしガシャガシャガシャガシャと一定に鳴き続けます。この場所では最後までとてもよく鳴いています。

 

一緒に鳴いているのはマツムシ。チンチロリンという聞きなしで知られます。0’20頃からわかりやすくなると思います。

 

0’40”頃からスズムシが鳴きはじめます。リーンリーンというおなじみの音。まだ鳴き慣れていないのか安定していません。この場所ではマツムシもスズムシも多く鳴いていますが、街中では聞ける場所が減っています。

 

1’35”頃からはエンマコオロギがよく聞こえます。こちらは街中でもよく聞けます。コロコロリーという聞きなしが知られますが、個人的にはリリリルールールーといった風に聞こえる気がします。うしろではスイッチョンスイッチョンと速いテンポでハタケノウマオイが鳴いています。

 

2’57”頃に聞こえるシリリリリリッという音は、ヤブキリ。初夏でも田や草地でよく鳴いているキリギリス科の鳴く虫です。

 

1回目の電車が通った後には、リリリリリリリリ……と止まらずに鳴く音が聞こえます。ツヅレサセコオロギだと思いますが、はっきりとはわかりません。

 

4分台では、ハタケノウマオイのスイッチョンがよく聞こえるようになります。

 

5’35”頃にリリリリリと聞こえてくるのはハラオカメコオロギです。こちらもエンマコオロギと同じく街中でもよく耳にします。6分を過ぎるとよくわかると思います。

 

6’50”頃からハラオカメコオロギよりも切れがあるリリリリッという鳴く音が聞こえると思います。ミツカドコオロギです。こちらも街中でもよく聞きますが、慣れないとハラオカメコオロギと聞き分けるのは難しいかもしれません。わたしの感覚だと、リリリの回数よりも、鳴くテンポがミツカドコオロギの方がするどい気がしますが、どうでしょうか。7’35”頃がよく聞こえます。

 

最後に8’12”頃ふたたび、ヤブキリが近くで鳴いておわりです。

 

以上、9種類が聞こえる虫の音です。ほかにも、ジーと地を這うような音の、シバスズやマダラスズなどの仲間も聞こえているはずですが、正確な種類はわかりません。チンチンチン、と小さくカネタタキも聞こえるでしょうか。

 

ほかにも鳴く音が聞こえたら、ぜひ教えてください。

また、これから9月下旬頃にかけて、鳴く虫の音を一種類ずつ不定期で紹介していく予定です。