十月の日誌(下)

10月19日。武豊の自然公園で観察会。前日まで、小雨が降りはっきりとしない天気が続いていて、この日も朝から灰色の雲が空を覆っていた。駐車場から公園の入口へ向かうと、ホトトギスの花が咲いていた。林縁でひらひらと飛んでいたのは、アサギマダラ。今年はなかなか出会わないなと思っていたが、ようやく見つけた。遅れてきた方たちと合流し、雑木林を奥へと進む。ワレモコウなどの咲く田んぼへ行こうと思っていたのだが、道を間違えてしまい、ジョロウグモの巣がところどころに待つ暗い道を歩く。キノコがたくさん出ているが、種類は分からない。広場に到着すると、フユノハナワラビの群生を発見。ハナヤスリ科のシダ植物である。東屋でまとめの話をして、駐車場へ引き返す。雑木林は、ずっと暗く、途中小雨も降ったが、最後まで大降りになることは無かったので、よかった。

10月20日。畑でアキザキヤツシロランを見つける。昨年は10月21日に最初の株を見つけ、28日には、およそ70株が出ていた。今年も同じ時期にあらわれたということになる。出ていた株数は9つで、すべて蕾。1つの株についた花の数は、5つが最大。

10月24日。深草子どもの家に研修に行っている父を迎えに行くため、朝から母とともに京都に向った。この週は、安定しない天気が続いた。新名神を走りながら、薄曇りの空にくっきりと描かれた鈴鹿山脈の稜線が見えてきれいだった。大津サービスエリアで休憩し、京都東インターで下りる。市内に入るころには、すっかり晴れて暑くなった。

東大路通を北へと進み、一乗寺に到着。一乗寺には、母の古くからのお友だちが住んでいて、八尾に住むお友だちも、せっかく名古屋から京都まで来るんだからと、一乗寺までやってきてくれていた。お二人と合流し、詩仙堂丈山寺へ移動。

詩仙堂は、江戸時代の漢詩人であり、作庭家でもあった、石川丈山が隠居した場所。出身地である安城の丈山苑は、この詩仙堂を模したものである。書院に掛けられた、六勿の銘、福禄寿の書などに見る丈山の書は隷書で書かれている。人を寄せ付けないような字ではなく、丸みがあり親しみやすい字だと思う。庭に出て、嘯月楼を見上げる。「カコーン」と僧都の音が聞こえた。庭の木々には秋らしく赤い実が目立つ。フジバカマには、アサギマダラが来ていて、花びらが散り始めたシュウメイギクの閑かな佇まいにも、風情があった。

近所の蕎麦屋で食事をし、出てくると、オオアオイトトンボがいた。この辺りは、比叡山の麓で大通りからは急な坂道の上になる。山の木々も豊かで心地よい。通り沿いの民家の前の砂地に、すり鉢状の巣を見つける。小枝で少し掘ってみると、アリジゴクがいた。宮本武蔵に縁のある八大神社では、カゲロウが飛んでいた。最後に二十代の頃に京都に来るとよく訪ねていた本屋、恵文社一乗寺店を訪ねて、お二人とはここで別れた。

深草は、山科の少し南にあり、地形では伏見稲荷のある稲荷山より南の山麓になる。16時過ぎに父を迎えに行くことにしていたので、先に近くの大岩山に登った。山の下の方は、竹林が続く。そばに小川が流れていて、足元が不安定なところもある。ふと、竹林の地面に目をやると、ヤツシロランがあった。目を凝らしてよく見る。アキザキヤツシロランよりも、明らかに黒く、花の形も少し違った。これがクロヤツシロランだろうか。少し先では、コケの間から生えた黄色いひょろ長いものを見つけた。子嚢菌類かなと思ったが、はっきりしない。いくつかの鳥居をくぐり、登って行くと、森が明るくなってきた。30分ほどで登頂。大岩山は比叡山から南に続く山並みの先端に位置する。同じように山を登ってきた男性が「空から見ると、亀の形にみえるそうやね」と教えてくれた。下山し、子どもの家に立ち寄って、名古屋に戻る。家に帰ると、鳩十会の方から、永瀬清子についての手紙が届いていた。

10月27日。畑のアキザキヤツシロランは、いくつか新しい蕾を見つけたが、数は昨年より少ない。これから増えるだろうか。それとも、今年は出現が少ないのだろうか。

10月29日。内海四天王像めぐり、秋4回目。最後となる持国天の森は、内福寺の森の少し手前。十月がそろそろ終わるので、虫も少なくなってきた。地面から聞き慣れないコオロギの音(クサヒバリに少し似ている)が聞こえたが、何の音か分からない。何度も来ている場所でも、すぐに分からない事の方が多い。明神池には、カルガモが十羽ほど来ていた。毎年赤い実を付けるヤブコウジは、まだ葉が出たところ。セイタカアワダチソウに覆われた休耕田ではヒゲシロスズが鳴いていて、軽やかな音が静かな谷筋に響いていた。

 

 

十月の日誌(中)

10月12日。気温が30度近くまで上がるなか、春に続き、八事裏山で観察会をする。10時に集合。コインパーキングから通りを歩いて、竹林に向かう。手の入っている竹林と、放棄されている竹林の様子を比較しながら進む。竹林の先には草むらが続き、秋を代表する草花のイヌタデがある。ここでは、赤花のほかに白花もたくさん出ている。林縁の木には、コバノガマズミの赤い実がなっていた。ほかにも草花を丁寧に観察し、一時間ほどかけて、雑木林の入口に到着。9月下旬に裏山を下見したときは、テングタケが何種類も出ていたが、すでに黒く老熟している。池に水が無くて、今年の水不足を実感。礫がむき出しのでこぼこ道をのぼりながら、ムヨウランの枯れ残りを確認する。コアラの餌用に栽培されているユーカリ畑まで行き、まとめる。同じ道を引き返して、12時半頃、解散。

10月13日。碧南の藤井達吉現代美術館に「川端龍子展」を観に行く。川端龍子のことは、藤井達吉と同時代の日本画家で、達吉が東京で住んでいた大井町庚塚の近隣に、たしか記念館があったなというくらいの知識だった。展示を見ると、迫力ある日本画である。「草の実」という六曲一双の屏風の右隻は、ススキが垂れて、オヒシバ、ヤマノイモ、ヤブガラシなど枯れ草が大胆に描かれている。その下にハハコグサが描かれているのが目に留まった。年譜を読んでいたら、現在は記念館となっている自宅のことを、画家は「御形荘」と呼んでいたそうだ。ハハコグサに何か思い入れがあったのだろう。草花に思い入れをもつところに、達吉との共通点を見つけ、川端龍子がぐっと身近になる。

代表作の「爆弾散華」は、終戦の年の夏に爆撃を受けた自宅の庭について、飛び散るカボチャとトマトを象徴的に描いて表現した絵であるが、端に描いてあるナスの花が印象的だった。なんとなく、菜園をしていた庭は、野草もいっぱいだったのだろうと想像した。

こちらも代表作である「夢」は、亡くなった人が納まる棺桶の周りを、たくさんのガが飛んでいる。それらのガの種類が、すべて異なる。ミズアオ、スカシバ、クスサン、ホタルガ、スズメガ、エダシャクなど、身近に見かけるガである。数えてみると34種類。自然をよく観察していた人だったのだろう。展示を見た後、館長の木本文平さんの講演を聞いた。当時の美術界の様子、龍子のこと、達吉との共通項などがよく分かり、とても勉強になった。

10月17日。内海四天王像めぐり、秋3回目。訪ねたのは、多聞天。オガタマノキの神明社に車を止めて、歩く。田んぼの稲は刈りとられていて、赤とんぼが飛んでいた。かつて岡部城があった城山の道を登りながら、春の観察会で、この滑りやすい道をみんなで登ったことを思い出した。海へ向かう道沿いは、果樹畑が続く。民家のバナナの木には青い実がなっていた。浜はハマゴウの花が咲き残っていて、ウラナミシジミが吸蜜していた。ウラナミシジミがあらわれる時期は、アサギマダラが飛来する時期と重なる。今年はアサギマダラをまだ見ていないなと思いながら、浜の植物を観て歩く。岩場に腰を落ち着け、波の音を録る。崖上まで直線で上がれる古い梯子を上りながら、冬の観察会はここにしようと決めた。

10月18日。小雨のなか、半田に行く。ミツカンミュージアムは人がたくさん来ていた。「ピエゾグラフによるいわさきちひろ展」は観覧無料。土産物コーナーの奥のギャラリースペースに、「窓ぎわのトットちゃん」をテーマにして、いわさきちひろの絵が飾られていた。

ピエゾグラフとは、水彩画は厳密な管理のもとであっても退色してしまうので、デジタル情報を保存して精密に再現した絵のこと。ギャラリートークをされた、ちひろ美術館の学芸員さんによると、原画展と同じようにピエゾグラフの展示も大切にしていますとのこと。「トットちゃん」の舞台であるトモエ学園は、子どもたち一人一人に、その子の木があったそうで、それは、とても楽しそうだと思った。少し前に、至光社の絵雑誌「こどものせかい」に使われた原画が、新たに見つかったというニュースがあった。「こどものせかい」には、巽聖歌も詩を寄せているが、聖歌とちひろは面識があったのだろうか。

名古屋に戻りながら、乙川にある半田ハリストス正教会を見に行く。明治から大正にかけて、知多半島にも正教会の伝道所が数か所あった。現在はここだけである。木造聖堂は地元の宮大工の方たちが手伝って建てられ、民家のような造りをしている。こうした聖堂は全国にあったが、現在は、ごくわずかしか残っていないようだ。かつてはカトリックに次ぐ数の信仰者が日本にいた正教会。当時のことを考えてみる必要がある気がした。<下に続く>

 

 

十月の日誌(上)

十月も、もう終わり。思い返してみると、今月は上旬から天気が安定せず、断続的に雨が降った。長々と続いた残暑は、収まるや否や一気に気温が下がり、富士山では昨年よりも15日早く初冠雪が確認されたそうだ。湿気も多く、霧雨のような細かい雨と朝晩の気温差が着るものを迷わせて、引きかけた風邪は、早めに対処したのでこじらせることは無かったけれども、なんとなく心も体も気怠さを引きずった月だったと思う。

そんな毎日ではあったが、訪ねた場所は方々多く、長い間、放ってあった考えが少し進展したり、新しく考え始めたことがらも多かった。ただ、頭の中に入った情報量が、ちょっと多すぎるので、大事な部分を精選し、関連付けてまとめるには時間がかかりそうである。とりあえず、忘れないよう日誌的に書き留めておこうと思う。

10月1日。熱田神宮にオニフスベを見に行く。途中、激しい雨が降ってきたので、5月に花のとうの人形が飾られる西楽所で雨宿りをしながら、雨の音を録る。

10月2日。内海四天王像めぐり、秋1回目。今年は、1月から三カ月ごとに、四天王像のある森を訪ねている。この日はフォレストパーク跡地のそばの増長天を訪ねた。海岸沿いでは、ヒメマダラナガカメムシという赤いカメムシがいた。昼間も咲くようになったツユクサや、普段は葉だけが目立つアシタバの花などが目に留まった。

10月4日。子どもの家の行事に参加させていただき、明智にリンゴ狩りに行く。思い出してみると、リンゴが果樹園でなっているところを、間近で見るのは初めてかもしれない。無農薬のリンゴをもいで、かじる。紅玉は、小ぶりで甘く、美味しかった。リンゴをそのままかじるなんて、いつ以来だろう。雨がだいぶ降ってきてしまったので、午前中で終了。

大正ロマン館に立ち寄る。一階には大正時代の建物のミニチュアが飾られていて、その中に豊橋ハリストス正教会の模型があった。豊橋の代表的な文化財でもある、この教会の設計をしたのは、内海出身の正教徒・河村伊蔵。明治時代、日本に正教を広めたニコライについて教会建築を学び、ニコライの没後は、全国の正教会建築に関わった人物である。

二階にはオルガンの展示や、洋画家で明智出身の山本芳翠の絵が展示されていた。代表作は岐阜県立美術館に所蔵されているため、模写が飾られている。山本芳翠は、洋画が日本に紹介されて間もない明治の初めに、絵を学ぶためフランスに渡り、10年間、滞在した。フランスでもその絵を認められた洋画の先駆者の一人である。芳翠はフランスで生活しながら、日本で洋画を勉強する人たちのことを考え、ルーブル美術館に通い、たくさんの作品を模写していた。そして帰国の際、完成したばかりの日本の巡視艦に300枚以上の絵を載せて運ぼうとした。だが、その巡視艦は、日本に辿り着くこと無く行方不明になってしまった。そのため、芳翠の滞仏時の作品は、ごくわずかしか現存していない。もし、巡視艦が行方不明になることなく、絵が日本に届いたなら、西洋美術を大々的に紹介した歴史的な展覧会が日本で開催されていたかもしれないなと思った。小原和紙の里に立ち寄り、名古屋に戻る。

10月6日。畑に、アキザキヤツシロランが出ていないか、確認しに行く。アキザキヤツシロランは、昨年見つけた腐生植物の一種で、竹林に生える。この日は、まだ出ていなかった。

10月8日。内海四天王像めぐり、秋2回目。二十四節気では寒露だが、まだ残暑。南知多中学校の裏山の多聞天を訪ねる。終わりかけのヒガンバナに、ナガサキアゲハやアゲハチョウが吸蜜にきていた。森の中はジョロウグモの巣が多い。目前の巣を払うことばかり考えていると、観察に集中できないが、下ばかり見ていると、何度でも巣に引っかかる。頭に引っかかった糸を取りながら、糸が黄金色であることに気づく。多聞天の森を抜けて、秋葉神社に向かう道沿いは、みかん畑。まだ青いミカンが、たくさんなっていた。そばでは、タンキリマメやアオツヅラフジの実も色づいていた。秋葉神社の森では、数羽のカラスが鳴きながら行き来しており、なんとなく、心に不穏なものを感じた。

10月9日。半田のクラシティと赤レンガ建物に「みんなの南吉展」を観に行く。どの展示からも南吉への親しみが感じられ、時代を越えて普遍的な物語の大切さを想った。読んだ人のイマジネーションにはたらきかけて、何か表現したくなる物語。帰る前に、ツメサキの世界さんの原画展を見るため、記念館のカフェに立ち寄った。メモ帳を買う。<中に続く>

 

 

椋鳩十を読む会・11月

奇数月第3土曜日に開催している「椋鳩十を読む会」。椋鳩十の文学作品を読み解きながら楽しく活動しています。今回は、以下の内容で行います。

〇日程/2025年11月15日(土)13:00~16:30

〇場所/昭和生涯学習センター・美術室

〇アクセス/名古屋市営地下鉄「御器所」駅下車。2番出口を出て、御器所ステーションビルを右折し真っすぐ5分ほど歩くと着きます。有料駐車場有り(1回300円)。

地図はこちら → 昭和生涯学習センターの場所

〇参加費/大人500円、子ども(小学生以下)250円 ※資料代、会場代に使用

〇内容/①話題「近況報告など」 ②課題図書「底なし谷のカモシカ」 ③歌の練習 ④読解「椋鳩十と戦争」~第四章

〇備考/・「底なし谷のカモシカ」は「椋鳩十のシカ物語」(理論社)に収録されています。・「椋鳩十と戦争」(多胡吉郎/書肆侃侃房)は昨年出版された本です。椋鳩十の生涯を追いながら、本書の内容について考えます。「第三章」は先に送り、今回は「第四章」を読み解きます。・歌の練習は、新しい曲を歌います。楽譜は当日お渡しします。・初めての方もお気軽にご参加ください。

 

11月・12月の観察会スケジュール

早いもので、今年の観察会も残りわずかとなってきました。11月・12月の観察会のお知らせです。

 

<11月の観察会スケジュール>

「第12回 椋鳩十を読む会」

日時:11/15(土) 13:00~16:30

場所:昭和生涯学習センター・美術室

◇奇数月第三土曜日に開催している「椋鳩十を読む会」。11月の課題図書は「底なし谷のカモシカ」です。「椋鳩十のシカ物語」(理論社)に収録されています。「椋鳩十と戦争」(書肆侃侃房)は、第3章を先に送って、第4章から読みます。歌の練習もあります。初めての方も、お気軽にご参加ください。

 

「秋の観察会」

日時:11/22(土) 13:30~15:30

場所:美浜町・町民の森

◇初めての観察地となる美浜町町民の森は、恋の水神社から東に1キロほどの場所にあります。神社周辺の秋の様子も観察しながら、小高い山の山頂を目指します。

 

「第29回 西味鋺観察会」

日時:11/29(土) 10:00~12:00

場所:西味鋺コミュニティセンター

◇年内最後の西味鋺観察会は、西八龍社、味鋺神社・護国院、東八龍社の三社をめぐり、木の実を観察します。

 

<12月の観察会スケジュール>

「冬の観察会 in 内海」

日時:12/7(日) 13:00~16:30

場所:南知多町内海・座頭畑の海岸

◇年内最後の知多半島での観察会です。春の観察会では、時間が足りず、訪ねられなかった南知多町内海の海岸周辺を歩きます。冬の海を眺めながら、一年を締めくくります。

 

「モンテッソーリ読書会・準備会」

日時:12/14(日) 13:00~16:30

場所:昭和生涯学習センター・第1集会室

◇来年から始める新しい読書会の準備会です。取り上げる本は「人間らしき進化のための教育」(マリオ・M・モンテッソーリ著・周郷博訳/ナツメ社、1978)。モンテッソーリ教育について関心のある方は、内容の詳細をご覧いただき、是非ご参加ください。

内容の詳細はこちら

 

モンテッソーリ読書会のお知らせ

新しい読書会のお知らせです。

来年2026年から、モンテッソーリ教育についての読書会を始めます。取り上げる本は、「人間らしき進化のための教育」(マリオ・M・モンテッソーリ著、周郷博訳/ナツメ社、1978)。原題は“EDUCATION FOR HUMAN DEVELOPMENT ~Understanding Montessori”(1976,Schocken Books/U.S.A.)。全8章を1章ずつ読み解いていく、全8回の読書会です。

この本の著者である、マリオ・M・モンテッソーリは、マリア・モンテッソーリの孫であるマリオ・M・モンテッソーリ・ジュニアです。マリア女史の子息であり、モンテッソーリ・メソッド普及の中心的な存在であるマリオ・M・モンテッソーリ博士とは異なり、著書は、ほとんどありません。

内容は、マリア・モンテッソーリ生誕100年に際して、1970年代に世界各地で行われた、マリオ・モンテッソーリ・ジュニアによる講演をもとにしており、モンテッソーリ教育を理解するための手頃な本として、世界数か国で翻訳されています。本書は1978年に出版された日本語版で、現在は絶版となっています。

 

<本書の章立て>

第1章 マリヤ・モンテッソーリのしごと

第2章 モンテッソーリの教具

第3章 モンテッソーリ教育と現代の心理学

第4章 労働の心理学的価値

第5章 モンテッソーリ教育のプロセス

第6章 急速に変貌しつつある世界―その中で教育は……

第7章 モンテッソーリと価値観の革命

第8章 コスミックな教育

 

読書会は、①「人間らしき進化のための教育」の読解(75~90分) ②現代の子どもたちを取り巻く環境について考える(60分)の2本立てで、休憩を入れて、2時間半~3時間を予定しています。年4回、2・6・8・12月に開催し、各回1章ずつ、余裕をもって、全8章を読み解きます。(※12/4 追記)

つきましては、会の詳細について話し合う準備会を、年内、以下の日程で行います。充実した読書会となるよう、まずは話し合いが出来たらと考えています。モンテッソーリ教育について、すでによく知っている方も、これから勉強したいと考えている方も、是非、ご参加ください。

 

〇日程/2025年12月14日(日)13:00~16:30

〇場所/昭和生涯学習センター・第1集会室

〇アクセス/名古屋市営地下鉄「御器所」駅下車。2番出口を出て、御器所ステーションビルを右折し真っすぐ5分ほど歩くと着きます。有料駐車場有り(1回300円)。

地図はこちら → 昭和生涯学習センターの場所

〇参加費/大人500円 ※資料代、会場代に使用

〇内容/①読書会の趣旨説明 ②テキストの説明、著者・翻訳者紹介~「序」「あとがき」より ③「現代の子どもたちを取り巻く環境について考える」について意見交換 ④来年からの日程について話し合い (※12/4 一部変更)

〇備考/・入手困難な本ですので、参加のご連絡をいただいた方へ、コピーを郵送します。テキスト代として1500円(送料込み)を当日お支払いください。・参加費は500円です。来年からの参加費は、話し合いの上、決定します。

 

終了しました。ご参加いただきありがとうございました。

 

SCENE in the pen. 100

“Toad lily”

In mid-October, numerous autumn flowers were in bloom near the nature park. Indian lettuce, blue dayflower, creeping smartweed, cotton rosemallow, etc. In particular, goldenrod was blooming profusely, turning the wasteland yellow. Toad lilies are rarely seen on the pen. Here, they bloomed in abundance, signalling the deepening of autumn. [October 2025]

Tricyrtis hirta

 

10月半ばに咲く、ホトトギスの花。和名の由来は、花の模様を、鳥のホトトギスの腹部に見立てたとされています。英名では、トード・リリー。ヒキガエルのユリという意味になります。

 

SCENE in the pen. 099

“Long-tailed blue”

When I visited the beach, flowers of roundleaf chastetrees were still in bloom. A small blue butterfly had come to the blue flowers. They appear in this area from autumn through to winter. In search of leguminous plants to lay their eggs, they even cross the sea. [OCTOBER 2025]

Lampides boeticus

 

尾状突起と並模様が特徴のウラナミシジミ。マメ科を食草とし、海も渡ります。春にもあらわれますが、この辺りでは、秋から冬にかけて、アサギマダラが飛来する時期と同じような頃に、多くあらわれる印象があります。

 

セッカ、ヤブサメ、センダイムシクイ

9月の最終日。2階の仕事場で文章を書いていると、玄関から母親の大きな声が聞こえてきた。どうやら靴を履こうとして、何かあったようである。どうしたのだろうと、階段の上から階下を覗くと、「鳥! えー、なんで靴のなかに!?」と驚いている。靴のなかに鳥が入っていたようだ。「青葉だね、きっと」と話していると、仕事場の資料ケースのなかに丸く収まって寝ていた黒猫の青葉が、いつの間にかそばにやってきて、「やっと、見つけてくれたにゃんね」とでも言わんばかりに、大あくびをした。

青葉が捕まえてきた鳥は、すでに死んでいた。体には、まったく傷が無かったので、弱っていたところを咥えてきたのだろうか。判然としないが、全体的に褐色でスズメよりも小さい鳥である。何の鳥だろうということになり、いつも通り、調べてみることにした。いつも通りというのは、鳥を捕まえてくるのは、これが初めてではなく、すでに2回、同じように捕まえてきからである。

一度は、ヒヨドリの幼鳥だった。このときは、元気なヒヨドリをばくっと咥えたらしく、興奮した様子で勢いよく庭から駆け込んできた。「つかまえたにゃっ! つかまえたにゃっ!」。表情と行動で、そう思っているのだと分かる。机の下に隠そうとしたのだが、ここでヒヨドリが大暴れ。羽根をまき散らして、なんとか逃げ出す。追っかける青葉。家を飛び回りどこに行ったかと思ったら、服などが掛けてある部屋に来ていた。ヒヨドリは、ハンガーに掛けてあるスーツにとまって、どうしようかと思案中。青葉が見失っているうちに放してあげようと、捕虫網で捕まえた。ちゃんと飛べるだろうかと心配だったが、玄関を出て放す場所を探している隙に、ぱっと飛び立っていった。

最初に捕まえてきたのは一昨年。今回と同じような秋で、似たような褐色の小鳥だった。このときは調べてみて、セッカでいいんじゃないだろうか、ということにした。その一件で、セッカという鳥を認識したのだが、初夏のある日、南知多町で鳥の観察をしていると「ヒッヒッヒッ……」という高い声が、田んぼのそばの茂みから聞こえて、「セッカの声です」と教えてもらった。「ヒッヒッヒッ……」と鳴きながら高く空に飛び、「チャチャチャ」と声音を変えて、下りてくる。鳴き方に特徴があるので、すぐに覚えると、数日後、トビハゼを探しに東浦町の干潟を訪ねたときにも、田んぼのそばで鳴いていた。

だが、まてよ? こんなに分かりやすい声で鳴いているのに、家の付近でこれまでにセッカの声を聞いた記憶がない。近所には、1キロほど離れた七里の渡し付近に小さなヨシ帯はあるけれども、草丈の長い茂みは無い。どこで青葉はセッカを捕まえてきたのだろう? なんとなく疑問には思っていたのだが、あらためて調べてみると、セッカではなかった。青葉が一昨年と今年、同じ時期に捕まえてきたのは、ヤブサメだった。

8月下旬、大府市にある二ツ池公園を訪ねた。目的は、淡水に棲むマミズクラゲ。このため池では、夏から秋にかけて、マミズクラゲがあらわれる。昨年は、大量発生していたが、訪ねた時期が10月と、少し遅かったためか、たくさんのクラゲを池で見ることはできず、自然観察施設セレトナの水槽で、ゆらゆら泳ぐマミズクラゲを観察した。今年は、逆に時期が早すぎたようで、まだ見つかっていないとのことだった。

マミズクラゲがいないかなと思い、建物の外に設置されたウッドデッキに出てみる。水面に目を凝らすが、見つからない。館内に戻ろうとすると、緑がかった羽の小鳥が落ちて死んでいた。館の方に聞くと、「センダイムシクイですね」と教えてくださった。

今回のエッセイに登場した、3種の小鳥はよく似ている。特徴を簡単に整理しておくと、セッカは体長12センチほど。体は淡い褐色でスズメのような黒い縦斑がある。ヤブサメは10センチほどで、セッカより小さい。全体的に褐色で羽は暗く、お腹の辺りは明るい。目を真っすぐ通る黒い斑と、眉のような白い斑が目立つ。尾羽はセッカのように長くない。センダイムシクイは、セッカと同じくらいの大きさ。尾羽も長いが、羽は暗緑色。ほかにもくちばしなどにも違いがある。ちなみに、街中で見かけることが減ってきたスズメと、大きさを比較してみると、スズメは、これら3種よりもう少し大きく、14センチくらいである。

鳥を見分けるのは難しいが、鳴き声にしても、体の特徴にしても、分かってくると、とても楽しい。一つ一つ、繰り返し丁寧に覚えていこうと思う。

 

 

SCENE in the pen. 098

“Blue berries”

Come October, colorful berries become conspicuous in the fields. On the tree beside the mandarin grove, berries of moonseeds were beginning to turn blue. Though delightful to find, there beautiful berries are not edible. [OCTOBER 2025]

Cocculus trilobus

 

秋になると雑木林の林縁などでは、つる植物の実が目立つようになります。この日見かけたのは、アオツヅラフジ。青くきれいな実がなります。