生き物と自然へのまなざしvol.4 トノサマバッタ

「生き物と自然へのまなざし」第四回はトノサマバッタ。風格ある草むらの昆虫と、バッタの仲間についての文章です。

 

vol.4 トノサマバッタ

 

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イヌタデ

「赤まんま」。夏頃から青い草むらのなかで明るい赤紫色の穂を小さく揺らしている。秋になると街の路傍や田野のあちこちで色が目立つようになる。秋が深まり冬が近くなると、ほかの野草とともに葉や茎を赤くし草紅葉をつくるものもある。ちいさい秋。

ワルナスビ

強く鋸歯が入った葉と棘で、近寄りがたい印象のワルナスビ。北アメリカ原産のナス科。人手の入らない草地、荒れ地などで繁っているのを見かける。星形の花は白いものをよく見るが、紫色のものもある。以前はオニクサ、オニナスビとも呼ばれた。街中でもよく目にする同属のイヌホオズキ、アメリカイヌホオズキなど花の似ている仲間とくらべて、存在感は大きい。

アキノノゲシ

春に道端で黄色い花を咲かせるノゲシ。ノゲシに似た秋の花ということでアキノノゲシであるが、ノゲシがキク科ノゲシ属であるのに対し、アキノノゲシはキク科アキノノゲシ属。草丈は大人の背ほど伸びるものもある。ノゲシの鮮やかな黄色とは異なり花は穏やかなクリーム色。秋の空気によく合う花。

メドハギ

荒れ地や放棄された草地などで1メートル近く直立している堅そうな草を見かける。メドハギ。夏から秋にかけて白い蝶形花を咲かせる。時間が経つと花の色味は濁ってくるが、咲き始めはきれい。互い違いに茎に並ぶ三枚の葉のあいだから、ひょこっと顔をのぞかせる。

タマスダレ

ヒガンバナ科。夏から秋頃、一本の花茎にひとつの白い六花弁の花を咲かせる。もともと観賞用に入ってきたが、逸出したものを街や野で見かける。場所によって花の開き方はかわり、日陰になるような場所では開き方は狭く、日向では広く開いて咲く。細長い葉のあいだから、数本の花が咲いていることが多いので、ふと一輪だけ咲いているとなんだろうと思う。

アレチヌスビトハギ

マメ科。夏から秋にかけて赤紫色の花を咲かせ、4つほどの種子を含んだ果実をつける。果実の表面には小さな毛が密生していて、草むらを歩くと、いつの間にか服にたくさんの果実がペタペタとくっついている。ひとつひとつはがさないといけないので、すべてはがすのに時間がかかる。はがしても何回もくっつけられるので、服に文字を書いたり意匠をしたりしても楽しい。

ヒヨドリジョウゴ

ナス科のつる植物。夏頃から秋にかけて白と黄色の花を咲かせる。野や林でよく繁茂しているのを見かける。つくばねのような小さな花がいくつも咲いている姿が、かわいらしい。晩秋から冬につける赤い実は、枯れ野に映える。ヒヨドリと上戸はどのように結びつくのだろう。不思議な名前。

コセンダングサ

夏から秋にかけて濃い黄色の頭状花をつけるコセンダングサ。田畑や林縁の路傍などで見かけるが、街中でも空き地や道端などで咲いている。花の時期が終わると、球状に多くの種をつける。ひとつひとつの種の先端には複数の棘があり、少し触れただけで服に引っかかる。服にくっついた種ははらっても落ちないので、ひとつひとつ時間をかけて取り除く。

in the pen. SEPTEMBER 2nd.

愛知・知多半島の写真を紹介する「in the pen.」。9月後半です。

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in the pen. 9月(2)